プロレタリア文学の旗手・小林多喜二の生涯を
彼を取り巻く愛すべき登場人物たちとの日々を中心に描いた歌入り評伝! 渡部ギュウプロデュース公演「組曲虐殺」のご案内です
一人の心優しい青年、作家小林多喜二は 29 歳の若さで死んだ。
舞台は昭和 5 年の 5 月から、昭和 8 年 2 月まで。
幼い頃から貧しい人が苦しむ姿を見てきた小林多喜二は、文学の力で社会を変えようと発起しプロレタリア文学の旗手となった。特高警察に目をつけられた彼の作品は、厳しい検閲を受け、治安維持法違反で逮捕されるなど次第に追い詰められていく。
そんな彼に寄り添うのが、多喜二の姉・佐藤チマと恋人の田口瀧子だ。二人はことあるごとに多喜二のもとを訪れ、彼を励ましていた。しかし、そんな二人の女の前に、多喜二の同志として伊藤ふじ子があらわれる。恋人の瀧子は、彼女に対して複雑な思いを抱いて……。
一方、刑事の古橋鉄雄と山本正は、潜伏先を変えながら執筆を続ける多喜二に警戒を強めるも、多喜二の人柄に、次第に共感を抱くようになる。
命を脅かされる状況の中でも、決して信念を曲げない多喜二。彼を取り巻く人々の心情とともに、多喜二最後の日までを描いた作品。
ごあいさつ
東北出身で日本を代表する劇作家・井上ひさし氏の生前最後の作品「組曲虐殺」に挑戦します。
プロレタリア文学の旗手・小林多喜二の生涯を、彼を取り巻く愛すべき登場人物たちとの日々を中心に描いた歌入り評伝劇です。
2013 年 12 月 6 日、国会で『特定秘密保護法』が、国民の「知る権利」侵害への懸念を残したまま成立しましたが、小林多喜二は戦前の『治安維持法』違反で拷問死した作家です。 この作品を、井上ひさし氏が青年期を過ごした「仙台」と、氏の故郷、山形県川西町(旧町名:小松こまつ)で公演したいと思います。山形県出身の私にとっては、本作が井上作品の「初演出」となります。
来年は、井上ひさし氏生誕 90 年。また同様に、川西町フレンドリープラザ&遅筆堂文庫も、開館 30 周年の節目を迎えます。本公演は私たちなりの「前祝い」の気持ちで取り組みたいと思っています。
また本公演の音楽を、榊原光裕氏が担当します。俳優たちとの共同作業で音楽づくりを進めています。劇中で、若い役者たちが生声で歌い上げます。ご期待ください。
出演は仙台を中心に活躍する気鋭の若手俳優陣。戦前という時代と現代を繋ぐ「若いエネルギー」で感情あふれる舞台を目指します。 東北演劇の次代を担う若手俳優の「活躍の場」「本気で戦う演劇の場」を提供し、演劇ファン、文学ファン、音楽ファン、幅広い世代の皆様に楽しんでいただけたらと思っています。
東北えびす代表・演出・プロデューサー / 渡部 ギュウ
仙 台 公 演
会 場 | 仙台公演 せんだい演劇工房10-BOX box1 | |
日 時 | 9月8日(金) ・9日(土) | 18:00~ |
| 10日(日) | 14:00~ |
| 11日(月) ・ 12日(火) | 休演 |
| 13日(水) ・14日(木) ・15日(金) | 18:00~ |
| 16日(土) ・17日(日) | 14:00~ |
川 西 公 演
会 場 | 川西町フレンドリープラザ 大ホール | |
日 時 | 9月24日(日) | 14:00~ |
【チケット発売】 2023 年 7 月 10 日 10:00~
入場料 | 当日チケットは各300円増 | |
一般チケット | 3,000円 | |
Pla’s 会員 | 2,800円 | |
シニア (65 才以上) | 2,500円 | |
学生チケット | 1,500円 | |
オンラインチケット | 3,000 円 | 事前予約必要 |
※開場は開演の 30 分前。受付開始は開演の 45 分前。
※未就学児童は入場できません。
電話予約 022-397-7662 (10:00~16:00)
メール予約 touhokuebisu@gmail.com
※オンライン配信あり 10 月 20 日(金)10:00~31 日(日)23:59
配 役
小林多喜二 (作家) | 米山 陸 |
伊藤ふじ子(多喜二の妻) | 紅絹 |
佐藤チマ (多喜二の実姉) | 鈴木 詩乃 |
田口瀧子(多喜二の恋人) | 小出 天リ |
古橋鉄雄(特高刑事) | 鈴木 大典 |
山本正(特高刑事) | 高野 太地 |
スタッフ
舞台監督 | 佐藤公(あやしげ商会) | 舞台美術 | 高橋裕介 |
照明 | 松崎太郎(アトリエ・ミセイ) 柴成美 | 記録映像・ 配信 | 阿部丹吾 (タンゴチャンネル) |
音響 | 山口裕次 | 情宣写真 | 小田島万里 |
情宣 デザイン | 中西美香 (ナカニシ・デザイン) | | |
企画・統括 | 渡部ギュウ | 制作協力 | オフィスおりん 剛蔵 |
後援 | 仙台市 | 川西町 公演共催 | 川西町フレンドリープラザ |
『組曲虐殺』 出演者・演出者・音楽家の略歴
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米山陸 よねやまりく (秋田県羽後町出身。2000年生まれ) 中学生の頃に声優に惹かれ、北海道芸術高等学校仙台サテライトキャンパスに入学。高校卒業時に東京の声優養成所に入所。一年後に声優事務所への所属になる。声優として活動しながらも舞台演劇を嗜み2021年10月に仙台へ戻り舞台役者を志す。2022年から、舞台役者以外にも、イベントMC、照明アシスタント、舞台設営手伝いなど幅広く活動。「人として強くなりたいし人の弱さを表現していきたい」を胸に、更に活動の幅を広げていく。 出演作品 2021年YONEZAWA GYU OFFICE 主催「エクスペリメンタル 貧民街の善人」 2022年8月 東北えびすプロデュース公演2022『リア王〜KING LEAR〜』 2022年8月 劇団ざくろう『演劇に愛をこめて〜あの書割りの町〜』 2022年12月 劇団ざくろう『永いハル』 劇団ざくろうにも所属。 | |
紅絹 もみ (岐阜県出身。1993年生まれ。) フリーの役者、振付師、音響家。仙台を中心に活動中だが、活動範囲を広げていきたいと模索中。9歳よりジャズダンスを始め、中学時代より演劇を始める。ダンスをしていたこともあり、演技においても「身体の動きがきれい」と評されることが多い。台詞や歌や振り付けを覚えることが得意で舞台活動において役立っている。 舞台活動の他に、YouTubeやニコニコ動画にて、動画投稿も行っている。主にダンスやオリジナル振り付けの投稿が多い。音声編集や動画編集が趣味である。 2022年ハイカラガールコンテストにて準グランプリを受賞。 出演作品 2021年YONEZAWAGYU OFFICE主催「貧民街の善人」シェン・テ/シュイ・タ役 2022年 東北えびす主催「リア王」コロス役 2022年 演劇ユニット石川組「月の音」人形ドロテア役 2023年 パフォーマンスフェスティバル「Voice~仙台市東部沿岸地域の伝承と物語~」 2023年 イオンモール石巻フェアオープニングイベント「アイネクライネ」 | |
小出天リ こいであめり (宮城県出身 1999年生まれ) 高校から演劇を学び、2016年高校演劇東北大会『ジョシ』にて好演。卒業後は仙台を中心にフリーで演劇活動を行う。仙台シアターラボや柿喰う客など様々な公演に参加。役者のみならず制作や演出助手、衣装補佐などスタッフとしても幅広く活動中。 出演作品 2017年 仙台シアターラボ「特別な芸術」仙台公演、柿食う客「極楽地獄」仙台公演 2019年 SENDAI OROSHIMACHI Art Marché SENDI SHORT STORIES せんだい短編戯曲賞×劇団短距離男道ミサイル 2020年 宮城野区文化センター ワンコインシアターreading StageVol.2「調律師」 2021年 仙台芸術フォーラム方丈の海プロジェクト2021「方丈の海」 レティクル座居残り旅公演2021「ホーム≒アウェー」 Team HacCLose せんだい短編戯曲上演 Dec.「路上芝居」「或夜の感想」 2022年 渡部ギュウプロデュース公演「リア王」 | |
鈴木詩乃 すずきしの (仙台市出身 1995年生まれ) 常盤木学園ミュージカル部を卒業、宮城を拠点に舞台や民族舞踊、ダンスなどジャンル問わず幅広く活動。 出演作品 わんだ〜きゃっつ(OH夢来'S) 赤鬼(TieTone) パセリ農家の悲願(レティクル座) LIKE&LOVE(waack) ちょどフェス(鬼剣舞) キぐるみの富子さん(劇団檸檬スパイ) みやぶん演劇学校アシスタント(宮城野区文化センター)など。 | |
高野太地 たかのたいち (仙台市出身 2000年生まれ) 仙台シアターラボ所属。 宮城教育大学卒。2021年 小学校から続けていた野球を引退したことを機に,長年興味を持っていた演劇を始める。 出演作品 2021年 仙台シアターラボ主催「走れメロス」 2022年 (一社)東北えびす主催「リア王」
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| 榊原光裕 さかきばら みつひろ 音 楽 (仙台市出身 1957年生まれ) 東日本旅客鉄道(JR東日本)仙台駅の東北新幹線および在来線の発車メロディを作曲したことでも知られるピアニスト・作曲家・編曲家。 「定禅寺ストリートジャズフェスティバル in 仙台」の創始者の1人であり、すずめ踊りの現代化に尽力するなど、「楽都仙台」の立役者の1人である。 1996年(平成8年)「宮城県芸術選奨新人賞」受賞。 ピアニストとしても活動し、さとう宗幸や稲垣潤一など歌謡曲の歌手の伴奏や、ジャズ・ユニット「ハッピー・トコ」での演奏活動を行っている。 バークリー音楽大学を首席 (Summa cum Laudi) で卒業し「オスカー・ピーターソン賞」を受賞。 2010年「明日に向かって歌え(SENDAI座プロジェクト)」で音楽を担当。 |
渡部ギュウ わたべ ぎゅう 演出家 (山形県庄内町出身1964年生まれ) 日本演出者協会会員。YONEZAWA GYU OFF代表。(一社)東北えびすシアター代表理事。 演劇公演の企画やフリーの俳優・演出者として活動中。2014年より一人語り「東北物語シリーズ」を展開。社会人向けの「朗読クラブ」「演劇クラブ」を開講する。 また、2020年5月より市内飲食店を会場に「朗読劇・仙臺まちなかシアター」を継続中。 代表作:一人芝居「アテルイの首(1998~2002)」 一人十五役芝居「税務署長の冒険(2017~)」 仙台オペラ協会主催「ドン・ジョバンニ(2012)」「フィガロの結婚(2017)」演出。 仙台フィルハーモニー管弦楽団サントリーホール「幻想×レリオ(2016)」に出演。 受賞歴:2000年アジア小劇場ネットワーク東京演劇祭「Alice賞(若葉奨励賞)」受賞。 平成8年度宮城県芸術選奨新人賞受賞。平成12年宮城県芸術選奨受賞。 児童劇団AZ9ジュニア・アクターズ養成講師。東北芸術高等専修学校・声優科講師。 |
主催・問合せ
一般社団法人 東北えびす 022-397-7662 (10:00~16:00) 渡部ギュウ 090-3129-4492 / yonegyu@email.plala.or.jp
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